この記事は以下の方向けにまとめました。
- 平泳ぎ上達のコツを知りたい方
- 平泳ぎ初心者の方
- 平泳ぎを人に教えている方
この記事で学べることはこちらです。
- 平泳ぎが上達する5つのコツ
- 平泳ぎのコツを身につける「おすすめの練習法」
平泳ぎには「上達するためのコツ」と「基本の動き方」があります。それを学べば初心者であっても長く、速く、楽に泳げるようになります。
そこでこの記事では、「平泳ぎが上達する5つのコツ」について徹底解説します。
平泳ぎが上達する5つのコツ
平泳ぎが上達するコツは5つあります。
- コツ1.腕を大きく動かし、揚力を使う
- コツ2.足の裏に水を当て、ゆっくり動かす
- コツ3.腕と足の動きを区別する
- コツ4.水中で伸びる時間をつくる
- コツ5.「吐く、吸う、止める」を繰り返す
どれも長く、速く、楽にためのポイントです。
ここから具体的な内容をご紹介しますので、一緒に見ていきましょう。
平泳ぎのコツ1.腕を大きく動かし、揚力を使う(手の使い方/ストローク)
平泳ぎのコツ1つ目は、腕を大きく動かし、揚力を使うことです。揚力とは、水を掻くことで生じる浮き上がる力です。こうした腕の使い方は、水を掻く一連の動作(ストローク)の一部です。
ストローク一連の動作は5ステップで行います。ストロークの基本を身につけることで、腕を大きく動かし、揚力を使えるようになりますので、練習していきましょう。
詳しくは、以下の動画と文章で具体的にお伝えします。
ステップ1.腕を前に出し、指先まで真っ直ぐ伸ばす
ポイント
- 指先を伸ばし、親指は斜め下、小指は斜め上に向ける
- 腕は脇腹から前に伸ばすようにする
ステップ2.腕を広げる(手のひらを返して、腕を広げながら、水を横に押す)
ポイント
- 半円を描くように腕を広げる
- 手首は固定し、水を掻きやすくする
ステップ3.肘を立てる(肘の位置を高くしたまま、指先を下に向け、手前に水を掻き込む)
ポイント
- 水を掻き込む時は、手首を固定したまま、前腕で掻き込むイメージで行う
ステップ4.脇を締める
ポイント
- 肘を肋骨付近に密着させる
- 手を胸の前で合わせる
ステップ5.腕を前に出す
ポイント
- 一連の動きを活かして勢いよく前に出す
- 脇腹から伸びるようにする
腕の広げすぎに注意
下記画像のように広げすぎると、水を掻く力が入りにくく、腕を前に出すのも大変です。
※手の使い方に関して、こちらの動画もおすすめです。
→ 【平泳ぎ】ストロークで水をキャッチして前にグンと進む!※「楽に」より「速く」泳ぐ為の【コツ・テクニック】
平泳ぎのコツ2.足の裏に水を当て、ゆっくり動かす(足の使い方/キック)
平泳ぎのコツ2つ目は、足の裏に水を当て、ゆっくり動かすことです。それにより水をしっかりと押すことができ前に進む力が生まれます。
この章では、「足の使い方(キック)4ステップ」→「足の裏で水を蹴りやすくする形」→「平泳ぎのキックでよくある注意点」の順にお伝えします。
なお、平泳ぎのキックには種類がありますが、「ウェッジキック」を例に挙げています。膝への負担が少ない初心者におすすめのキックです。
平泳ぎのコツ2.足の使い方(キック)4ステップ
足の使い方は、正しい動き方が大事です。闇雲に速く、強く、たくさん動かせば良いわけではありません。正しいフォームでゆっくりと動かし、足の裏で水を蹴っていきます。
ステップ1.踵をお尻に引きつけ、足の裏で水を押せる形を作る
ステップ2.足の裏(土踏まず)で水を後方に押す
足はゆっくり蹴り始め、段々と速くしていきます。ポイントは踵を後ろに向ける意識です。足の裏(土踏まずで)で水を押しやすくなります。
また、真後ろではなく、気持ち斜め下に水を押す意識で行いましょう。前に進みやすく、浮きやすくなります。
ステップ3.足を閉じる
平泳ぎのコツ.「足の裏で水を押せる形」4つのポイント
平泳ぎにおける足の使い始めは、踵をお尻に引き付けることです。下記画像のように「足の裏で水を押せる形」をつくります。ポイントを見ていきましょう。
ポイント1.足首を曲げる
ポイント2.つま先を横に向ける
ポイント3.足の裏を進行方向と逆に向ける
ポイント4.膝同士の間は広めで大丈夫(つま先が横を向くまで開く)
※膝関節が柔らかくなってきたら膝同士の間隔を狭めていきましょう。
平泳ぎのコツ(注意点).あおり足に注意
足の使い方で、まず知ってほしいのは「あおり足」です。
下記画像のように足首を伸ばし、足の甲で水を蹴っています。これでは前に進みません。大事なのは足の裏で水を蹴ることですので修正していきましょう。
画像のように足首を伸ばすと、高確率であおり足になります。改善するための方法は、以下よりでご紹介します。
※平泳ぎのキックに関してはこちらの記事もおすすめです。
→ 平泳ぎのキックが上達する3つのコツ!正しい足の「使い方・蹴り方」
平泳ぎのコツ3.腕と足の動きを区別する(手足は同時ではなく交互に使う)
平泳ぎのコツ3つ目は、腕と足の動きを区別することです。
慣れないと手足を同時に動かすことも少なくありません。しかし平泳ぎでは、「手を使う→脚を使う」というように、手足を同時に動かすのではなく順番に動かします。
もしも手足を同時に動かすと、水の抵抗が大きくなり、前に進む力が削がれてしまいます。そうならないように手足を交互に使いましょう。これだけで平泳ぎは上達します。
平泳ぎのコツ4.水中で伸びる時間をつくる(伸びる動作/グライド)
平泳ぎのコツ4つ目は、水中で伸びる時間を作ることです。具体的には「掻く→蹴る→伸びる」の順番で泳ぎます。伸びる時間を大切にすることで、前に進みやすくなり、手足を区別して使えるようになります。
こうした水中で伸びる動作を「グライド」といいます。
人によっては「掻く→蹴る→伸びる」の繰り返しが難しく感じるかもしれません。その場合、最初のうちは「掻く→伸びる→蹴る→伸びる」でも大丈夫です。
また、平泳ぎで伸びる時は「真っ直ぐな姿勢」が大事です。
真っ直ぐな姿勢とは、下記画像のように「腰が反っていない/顎を引いて、頭が腕の間に入っている」状態です。
平泳ぎのコツ5.「吐く、吸う、止める」を繰り返す(息継ぎ)
平泳ぎのコツ5つ目は、「吐く、吸う、止める」を繰り返すことです。平泳ぎは毎回呼吸で、水を掻くたびに息継ぎをします。
息継ぎが苦手な方、息継ぎの基本をご存知ない方はご覧ください。息継ぎを丁寧にできるようになり、泳ぎやすくなります。
平泳ぎ「息継ぎ」の基本
まずは息継ぎで知っておきたいことがこちらです。
- 吸う→口から吸う、吐く→鼻で吐く
- 息継ぎの基本は「吐く、吸う、止める」を繰り返す
※息を吸い、止めることで肺に空気が入り、体が浮きます。
平泳ぎの息継ぎ「全体の流れ」7つのステップ
基本的には、「上体を起こして息を吸い→息を止めたまま体を水中に沈め→キック後に体が浮いてきたら水中で息を吐く→上体を起こして息を吸う」の順番です。
ステップ1.上体を起こして息を吸う(口呼吸)
ステップ2.腕を前に伸ばしながら、頭を腕の間に沈めていく
ステップ3.頭が沈んだら、踵をお尻に引きつけキックする
ステップ4.キック後に伸びる
ステップ5.体が浮いてきたら息を吐く(鼻から吐く)
ステップ6.腕を広げながら上体を起こし始める
ステップ7.上体を起こして息を吸う(口呼吸)
※平泳ぎの息継ぎに関してはこちらの記事もおすすめです。
→ 平泳ぎの息継ぎとは?3つのコツと息継ぎの方法、タイミングを徹底解説
平泳ぎのコツを身につけるために|おすすめの練習法
練習で平泳ぎのコツを自分のものにしましょう。人により手の使い方、足の使い方、息継ぎなど課題は様々です。まずは下記にご紹介するように、部分的に練習していきましょう。
平泳ぎの練習1.水を掻く練習
※平泳ぎの手の使い方だけを練習します。初心者の場合、まずは立ちながらの練習をして、次に水中で手だけを使って泳ぐなど、段階的な練習もおすすめです。
平泳ぎの練習2.水を蹴る練習
※平泳ぎの足の使い方だけを練習します。初心者の場合、最初はプールサイドに腰を掛けて足の動きを練習します。次にプールサイドに掴まりながら練習し、最後に水中で足だけを使って泳ぐなど、段階的な練習もおすすめです。
平泳ぎの練習3.水中で伸びる練習
※平泳ぎで重要な伸びる練習です。「掻く→伸びる→蹴る→伸びる」を繰り返しましょう。もちろん「掻く→伸びる」だけ、「蹴る→伸びる」だけの練習も効果的です。
平泳ぎの練習4.姿勢をキープする練習
※平泳ぎでは姿勢も大事です。腰が反ったり、頭が下がったりすると思うように泳げません。伸びている動作時、姿勢をキープする練習も大事です。
平泳ぎの練習5.息継ぎの練習
※息継ぎだけを意識した練習です。初心者の場合、練習1でご紹介した「立ちながら水を掻く練習」と一緒に練習し、次に水中で泳ぎながら練習するなど、段階的に行うのもおすすめです。
8.初心者でも「平泳ぎが上達する5つのコツと泳ぎ方」まとめ
このページでは、以下のように初心者でも「平泳ぎが上達する5つのコツと泳ぎ方」をご紹介しました。
- コツ1.腕を大きく動かし、揚力を使う(手の使い方/ストローク)
- コツ2.足の裏に水を当て、ゆっくり動かす(足の使い方/キック)
- コツ3.腕と足の動きを区別する(手足は同時ではなく、順番に使う)
- コツ4.水中で伸びる時間をつくる(伸びる動作/グライド)
- コツ5.「吐く、吸う、止める」を繰り返す(息継ぎ)
- 平泳ぎのコツを身につける「おすすめの練習法」
ご紹介した平泳ぎのコツや体の使い方により、平泳ぎは誰もが上達します。そのために必要なのはコツやポイントを押さえた練習です。一つ一つ丁寧に練習を重ねてください。
この記事が少しでもお役に立てば嬉しく思います。